生分解性プラスチック

雑記

テレビで生分解性プラスチックについて取り上げられていた。
一言に生分解性プラスチックといっても、分解される条件、分解速度、などいろいろな種類があるようです。
また、二酸化炭素からプラスチックも作れるようになってきているようで、将来的には石油由来のプラスチックが代替されて循環型の未来が待っているかもしれませんね。

三菱総合研究所に「生分解性プラスチックの課題と将来展望」という記事があったので読んでみましたが、すごく参考になりました。
https://www.mri.co.jp/knowledge/column/20190408.html

生分解性とは

生分解性とは、自然界に存在する微生物の働きで最終的に二酸化炭素と水に完全に分解される性質のこと。
一般的に使用される普通のプラスチックは、生分解性が低いため、人間が処理しない限りは分解されないため、現在問題となっています。
多少は太陽光の影響などでぼろぼろに分解されますが、分解されて小さくなったとしても、目に見えなくなっているだけでマイクロプラスチックとなって今問題になっていますね。
生分解性プラスチックなら、すべて分解されて二酸化炭素と水になるわけですから、マイクロプラスチックの問題はなくなるのですごいですね。

生分解性を必要としない用途がある

すべてのプラスチックを生分解性プラスチックにすればいいかというと、そうではないようです。
普通のプラスチックと生分解性プラスチックのすみ分けが重要。

出所:三菱総合研究所

なるほど。消費財のカテゴリと使用後の回収状況でマトリックスで考えてわかりやすく図解されていますね。
生分解性不要の普通のプラスチックは図の左側で、生分解性プラスチックは図の右側になります。

生分解性プラスチックに着目すると、優先度の高低によって、推奨度が変わるのですね。
釣り糸は早く分解されてほしいけど、漁網はゆっくり分解されてほしいなど、用途によってさまざまな生分解性プラスチックが必要そうです。

生分解性プラスチックに求められる機能

微生物が生分解するにも、プラスチックとして使用が終わった後に、廃棄されたり、意図せず海に放出されたりしたときに分解されないといけないので、単純に分解されるプラスチックを1つ作れば終わりというわけではないようです。

出所:三菱総合研究所

図の左側は生分解性プラスチックの分解開始のイメージ図ですが、実際は図の右側が求められているイメージとなります。
農業用のマルチフィルムや釣り糸であれば使用後速やかに分解されることが望ましい、砂漠の緑化に用いる保水性フィルムは年単位で分解されるのが望ましい。
使用するプラスチックの用途によって、さまざまな種類の生分解性プラスチックが求められているようです。

二酸化炭素からプラスチックの生成

現在は石油由来のプラスチックが主となっていますが、トウモロコシなどの食糧から生成されるプラスチックもあります。
しかし、食糧からプラスチックを生成すると食糧問題に発展してしまうので、代替となる二酸化炭素からプラスチックを生成できる技術が確立されようとしているようです。
二酸化炭素排出で地球温暖化が問題となっていますが、二酸化炭素でプラスチックができれば、循環型社会となり、問題も解決できるかもしれませんね。

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